今年のバンクーバーは7月になったとはいえ、曇りもしくは雨で寒かったりと、夏らしくない気候が続いていました。が、先週末から一気に夏になり、昨日の日中の気温は３１度。久々に３０度を超える暑さを記録して、やっと夏が来た！という雰囲気でした。ただ日本と違い湿気がないので、過ごしやすいです。日陰に入ると逆に寒いくらいの時もあります。皆さんの町ではいかがですか？

さて先日、カナダ人の友達のホームパーティーに行った時のことです。日本人カップルも来るということでしたので、楽しみにしていると、二人の女性が現れました。そうです。カップルさん登場です。日本だと女性同士のカップルってきっと友達同士として紹介されることが多いと思いますが、カナダでは（特にバンクーバーやトロント、モントリオールなどの大きめの都市）何の違和感もなく、ああ、カップルなんだ。。と受け入れられることが多いです。そして彼女たちのストーリーを聞きました。

最初は学生ビザでカナダに来ました！

お二人は、日本でも恋人同士でしたが、特にカミングアウトもせずに、結婚なんて考えもせずに過ごしていたとのことです。たまたま知り合いがバンクーバーに語学留学をしたのをきっかけに、バンクーバーに遊びに来た時のこと。街でたまたますれ違ったカップルが、女性同士なのに手を繋いで、堂々と歩いていたのを見て、本当にびっくりしたそうです。

そのことを友達に話すと、カナダでは同性婚が認められているし、LGBTの人への偏見も日本ほどないので、ごく自然に受け入れられることの方が多いと言われて、まさに目から鱗だったそうです。

旅行後にカナダ移住計画がスタートします。今までの浪費生活から倹約生活へ。まずは留学資金を貯めることに専念し、学生ビザで二人ともカナダに入国したそうです。カップルのKさんは、最初から大学の専門コースに通学できる英語力があったのですが、Tさんは、語学学校（ESL)へ通学しながら、英語力を高めていったそうです。そしてTさんが大学にアプライしたところ、今年行きたかったコースの定員が埋まってしまったとのことで、急遽別のコースの選択に変えようとしたところ、すべてのコースがクローズしてしまっていたので、Tさんは日本帰国を考えたそうです。その時にたまたま知り合いの紹介で、移民コンサルタントの人に会い、駄目元で話をしたところ、結婚して”配偶者ビザ”に切り替えればいいんじゃない？と言われ、ここでも目から鱗が落ちたそうです！

配偶者ビザであれば、フルタイムで働くことも可能です。まさに一石二鳥！

日本にいる頃には想像できなかった急展開な結婚という選択に、二人は嬉しい反面、怖さもあったと振り返りました。ただ、最終目的としては”同性婚”という形だったので、夢が叶う嬉しさの方が優ったということでしょうね。

移住に向けてのスタート

無事に結婚式も終わり、ビザもおり、２人は幸せいっぱいにバンクーバーで生活しています。結婚を契機に新しく引っ越し先を見つける家探しの時も、日本だと女性二人が１つ部屋に住むことを断れるケースも多かったとのことですが、バンクーバーでは、自分たちは夫婦ですと説明しても、普通に、そうですか。と言われるだけなので、とにかく自然体で居られるということが何よりも嬉しいそうです。

もし日本で結婚できていたらしていたと思うか？という質問には、わからないという答えでした。それは、日本は何でも同じことが当たり前で、たとえ、今の状況で同性婚が認められたとしても、根本的な部分で違うのではないか？カナダのように自然体で誰もが接してくれるのか、そこが大きな疑問だといっていました。

これからKは学生ビザから、ポストグラデュエーションビザに変えて仕事先を探し、そこでワークビザを申請できないか探していくようです。もしくは州の移民プログラムなども検討しているそうです。移住に向けて、いろいろ大変なこともあるとは思いますが、元気いっぱいな幸せな二人は、きっといろんなことを乗り越えていってくれると確信しています。

日本ではこのような取り組みは、まだまだ難しいのかもしれませんが、もし、日本で何かしらＬＧＢＴで悩んでいる人がいるのであれば、海外にでて、外から、いろんなことを見つめなおすのも良いのではないでしょうか？

カナダワットでは、そんなあなたを応援します！もちろん、ＬＧＢＴフレンドリーなバンクーバーもきっとあなたを歓迎してくれますよ！